冬場になると灯油を使った暖房(ファンヒーターやストーブ)で暖を取るご家庭や職場は多いと思います。
灯油は消耗品なので数日に1回は給油が必要になり、まれにこぼしてしまったり溢れさせたりしてしまうことはないでしょうか。
灯油をこぼしてしまったときには以下のような問題が。
- 臭いが取れない
- 床材を傷めることがある
- 滑って2次被害
灯油は便利ですがこぼしてしまったときの後始末が面倒ですよね。
できれば簡単にできることをして臭いなどが残らないようにできたらいいなと思っている方のために、灯油をこぼしてしまった際の対処法を記事にします。
灯油の臭いが落ちにくい理由
灯油の臭いがなかなか落ちにくいのには以下のような理由があります。
- 灯油には多くの種類の香り成分が含まれている
- 毛細管現象で材質に深く浸透してしまう
- 気化しにくい高沸点成分が多い
詳細は以下で解説します。
灯油には多くの種類の香り成分が含まれている
灯油は複雑な組成の石油から作られるため、パラフィンやナフテン、アロマティック成分など多種多様な有機化合物を含んでいます。
これらの成分の中には揮発しにくく残留しやすいものがあり、それが灯油特有の臭いの原因となっています。
毛細管現象で材質に深く浸透してしまう
灯油は表面張力が低く、木材や繊維、細かいタイルの継ぎ目などの細かい隙間に毛細管現象で深く浸透してしまいます。
そのため表面の拭き取りだけでは見落としがちで、根深い汚染になりがちです。
気化しにくい高沸点成分が多い
通常のガソリン等とは異なり、灯油は気化しにくい高沸点の油で設計されています。
そのため揮発性が低く、長期的に蒸発しづらい性質が臭いを残しやすくしている原因といえます。
このような理由から、灯油のニオイは他の油よりも残りやすい傾向にあります。
灯油をこぼしたときの3つの対処法
- すぐに灯油を拭きとる(広がらないように)
- 材質に応じてキレイにする
- クエン酸・消臭剤を使用する
前述したように灯油の臭いは残りやすい傾向があるので、こぼしてしまったらまずはすぐに拭き取る必要があります。
木製の材質(フローリングや無垢の木材など)でこぼしてしまったら
木だと臭いが浸透しやすくなってしまいやすいので、すぐに拭き取るようにしましょう。
乾いた布や雑巾で上から吸わせるように拭き取ります。その後で新聞紙やキッチンペーパー等を重ねて置いて、本などの重しを乗せて一晩置いておくと灯油をしっかりと取りやすくなります。
その後、食器用の中性洗剤が染み込んだ濡れた布で拭き、さらに乾いた布でしっかりと水分を取っておくようにしましょう。
玄関タイルなどにこぼしてしまった場合
玄関やトイレなどのタイルの床で灯油をこぼしてしまった場合、次のような対処をするとよいでしょう。
木材と同じ用にまずは柔らかい布でできるだけ灯油を拭き取ります。拭き取れない灯油が残っている場合は、新聞紙などを重ねてその上から丁寧に押さえつけ、灯油を吸い取らせます。
その後、食器用中性洗剤を含ませたスポンジで汚れを拭き取り、最後に水拭きします。
こうすることでタイル部分のニオイや汚れを最小限に抑えることができます。
灯油の臭い対策にクエン酸もあり
臭い対策では、残ってしまう臭いは仕方ないということもありますが、できればあまり臭ってほしくはないですよね。
灯油がこぼれてしまった箇所に100均などに売っている粉末のクエン酸を振りかけて一晩置いておき、翌朝に拭き取ることもありです。
他にも冷蔵庫に入れておくような活性炭の消臭剤を置いておき、臭いがしなくなるまでカバーするということも一つの手段です。
すぐに臭いを消すことが難しい灯油だからこそ、早めの対策をしておきたいところですね。
灯油をこぼしてしまったときの臭い対処法まとめ
灯油の性質上すぐに匂いがなくなることはないので、なんにせよすぐに拭き取りをし、こぼしてしまったところに残らないようにすることが重要です。
鼻につく嫌な臭いなので早めに対処しておきましょう。