「このお店ってホットペッパーに載ってないですよね?」
「ホットペッパーですごい探しました」
このような会話、新規でいらっしゃるお客様にすごく言われます。多くの美容室が大手クーポン誌であるホットペッパーに掲載している時代だからこその、お言葉でしょう。
このようなことを言われるたびにホットペッパーと契約しなくてよかったと常々思います。
その理由を以下に掲載
ホットペッパーなしでもお客様は行きたい美容室を探す
単純に美容室のユーザー(潜在客)はホットペッパーで行きたいお店をホットペッパーで探してくれます。
その理由としては、リクルートが長い年月をかけてユーザーに『美容室はみんなホットペッパーに掲載している』と意識づけているから。そのレベルでホットペッパーという媒体は生活に馴染んでいるし、馴染んだ今でも意識からなくならないように定期的にCMを打ってきています。
ものすごいマーケティング能力だと感心するし、それだけの資金があるというのは羨ましい限りです。企業力とはこういった事を言いますね。
しかし、ホットペッパーに掲載していないお店も多くあります。というよりも、掲載していない美容室のほうが多いと思います。全国に20万件以上ある美容室が全部載せていたら大変なことになります。
それらが今も美容室としてあるということは、載せなくても美容室としての仕事や機能はできるということですね。
ホットペッパーを見て美容室を探す場合は、「美容室を探したい」「いい美容室あるかな」「安いところ探す」といった目的から探すことになると思います。これはまだ目的のサロンが決まっていない状態なので、辿り着いた美容室への期待値はそんなに高くないものと考えます。
逆に目的のサロンが決まっていて掲載されていないか探す場合、「初回は何かあるのかな」「何かお得なキャンペーンはやっていないかな」となります。行きたいサロンが掲載されていればラッキー、なければ直接ホームページを探すことになると思いますが、けっきょく目的のお店が決まっていて『行こうと思う気持ちが強い見込み客』は一度はホームページを検索します。
その後にアクションを起こして予約となるわけですが、結果的に掲載していようが掲載していまいが来店はします。ホットペッパーに掲載してあればWEB予約、掲載していなければお店に直接連絡という流れが出来上がります。
ですので、『検索してもらえるようなお店づくり』と『ホームページの見やすさ』を見直すことが大事かと思います。
ホットペッパーに掲載しない理由
お客様も見ているブログでこういうのもどうかと思いますが、掲載しない理由の一つが単純に『掲載料が高い』。だいたいオススメされる料金プランが約15万円くらいだったような…(最近営業の人来ないからうろ覚え)
毎月15万円×12ヶ月=180万円
180万円!!
こんなに毎月支払わなきゃいけないのであれば、いい人材一人入れて育てた方がよほどお店の未来のタメになります。
リピートにつなげにくい客層をたくさん呼んで、既存の大事なお客さまが予約を取れなくなったりお店がバタついて適切なレベルのサービスが提供できなくなってしまっては身もフタもありません。
そこにお金をかけてしまうということは、その分を取り返さないといけなくもなるということなので、どこかで必要なコストを削ってしまわなければいけなくなります。ということは、結果だれにしわ寄せがいくか?もちろん来店いただいているお客さまかスタッフです。考えただけで未来が痩せていく感覚になります。
短期で客寄せをするよりも、長期で髪の毛のケアをさせてもらえるような関係を築きたいのでムリですね。
あと、収益的におおきな広告費をかけても採算が合わないとなるとスタッフに対してケチなことをしなければいけなくなります。
過去に実際にあった話ですが、材料費を●%以内に収めるために、水で薄めた薬をつくったり、一流ブランドの薬剤を使用していますと広告しているのに信じられないくらい安い物を用意されたり。さらに自分が所属していた店舗以外では… 色々言いたいことはありますが、言い過ぎるのはよくないか。
他にも欲しい材料があるときにダメと言ったり、何か食べに行ったときにご飯代も出してあげれない関係でいたくはないので、アホみたいな金額を広告にはかけられないです。
もう一つの理由としては、『ネット予約がイヤ』であること。
リクルートさんではこのネット予約を売りにして、お客さまがお店の空き時間を見て自分で予約を入れておくことができるんですよと言ってきます。お店がやっていない時間帯やお休みの日でも予約が入ることはお店やお客さまの双方にとっていいことだと。
すごく便利で予約が入りやすいのはわかります。が、簡単に予約が入りすぎなんですよね。そこにコミュニケーションが全くない状態で予約が入ってくることがものすごく嫌です。
経験上コミュニケーションがないまま予約が入ると、無断キャンセルが増えます。簡単に入った予約は簡単に消えます。
本来そこに入れるはずであった別のお客様をお断りしているにもかかわらず、無断キャンセルをされてしまうと空白の時間が生まれてしまいます。まったくもってムダです。無断でなくてもキャンセルが入ってしまうと同じ状態になるのですが、無断キャンセルはスッタッフ全員の士気がダダ下がりです。
それと誰からでも予約状況が見えてしまうので、言ってしまえば他の美容師からも予約状況を見られてしまう可能性があるということ。なんか覗かれるみたいで生理的にムリ。そんなんいちいちしないとは思いますが可能性がゼロではないことも否定できません。
ネット予約のように誰かれ構わずにしてしまうことは、利便性が多い反面いろんなリスクがついてくるものです。
なのでコミュニケーションを取りながら、メニューを考え、人によってかかる施術時間を考慮しながら予約を受けたいのです。というところからLINE@を使っての予約に落ち着きました。
ホットペッパービューティーの契約はしなくていいという話:まとめ
ホットペッパーを全否定するつもりはありません。そこまでしてしまうとお前は何様なんだとなってしまいます。
広告自体が悪だとは思いませんが、使い方が大切です。
狙う客層や使い方を考えるとうちとは合わなかったというだけの話なんですよね。だから契約しなかった。
ただ、それでもホームページを見てくれたり、紹介を受けたりでご新規の方は適度に来てくれます。ムリに大金をかけて集客をしてしまうよりも、一人ひとりの顧客を大切にしていくスタイルのほうが、時代的にフィットしやすいのではないのかなと思っています。
スタッフみんなで毎月のキャンペーンを考え、どんな人に当てはまることをしたらいいのか、どうしたら自分たちも楽しいのか。一人二人ではできなかったことも、みんなが集まって文殊の知恵でお店を動かしていけば、きっと多くのお客様から評価をうけると信じています。
お金をたくさんかけてあぐらをかいて集客をしたいのであればお金はかければいいさ。
『お金をかけようがかけまいが集客はできる』
以下の本にも低資金の事業主でもお金をかけずに繁盛店にしていくためのアイデアやテクニックが記載されています。アマゾンで買えるので参考までにどうぞ。